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lirik lagu shing02 - shigurui / 死狂い

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出火は卯の刻、
火の粉が忽ち江戸の街包み込み
その数一万家屋、煉獄と化し
北西の風に煽られた海
煙が雨雲のように光を遮り慌てる町人
火は収まることを知らずに広がり続けて
天守閣までも飲み込んだ
丸々蜂の巣、蟻の巣突いた騒ぎに乗り込んだ
火消しの見事な仕事も実らず、
火種が火種を呼び込んだ
さあ火の手が行く手を阻む
風下の店は揃って畳む
家財一式詰め込んだ
車長持をば道に出してはならぬ
危ない危ないぞ出してはならぬ
一日遅すぎた夕立
焼け野原となった城下町、
すっからかんの御用達
犯人探し躍起になる奉行達
寄り合いは総立ち、仁王立ち
誰かが放火を見たと言い出し
それが誰だったか御構い無し
に直ちに人相書
が配られたそれを元に
お縄にかかった者は数十名
しかしことごとく不在の証明
濡れ衣乾かぬ内に御用名
「与力の弥助よお前の鋭い目は
へまをせぬ、この火附の首根っこを
とっ捕まえてくれるか」
弥助はどう応えてくれるか
火付改方、弥助自身は引き受けたものの
殆ど自信がなかった
何故なら火事場泥棒目当てか
はたまた色恋沙汰か 何か因縁の深い仇か
この混乱を極める最中、火附がいたとしてもだ
定かですらないその時まさか
火の見櫓の早鐘、ガンガンガン
けたたましく地響き、弥助も
直々赴き、着くと火の粉の元、男が佇み
なんと本妙寺、寺小姓の庄之介
駆け付けた和尚も拍子抜け
火を長らく眺めて頬を染め
娑婆の空気も吸い納め
火の無い所に煙は立たぬ
御定書通りに囚われの庄之助
馬で市中を引き回された上
火焙りの刑、含め全て見せしめ
萱から頭を出した彼曰く、
「手前が燃やしたのは江戸じゃない
ただ焚き火の枝に付け火の火罪
残りは風の仕業でござい」
「ならば何故再び、火を付けたのか
更に巻き添えにして殺めた」弥助は尋ねた
庄之助「二十日前に捕まえに来れた衆と、
お仕えした坊主に申す、焦がれた身
この死狂いの人生は儚かった」
弥助は庄之助の顔が萱で
隠れるまで目を離さなかった
魂は華麗に燃ゆ
魂は華麗に燃ゆ
魂は華麗に燃ゆ


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