lirik lagu 虻瀬犬 (abu-se-ken) - 郷愁 (nostalgia)
[虻瀬犬「郷愁」歌詞]
三本の電波塔
雄日芝の匂いのする墓石群
胴体だけ見つかった公衆便所
野草園で木の葉を集めよう
rc造の古いアパート
(昔付き合った子が住んでた)
(その時はまだなにも知らなかった)
小さい教会
武将の墓
谷を通って通学しよう
首が吊られた公園
自転車軍団が発狂して迫ってる
恋をした(あの子の鉛筆を盗んだ)
テレビリポーターに群がる小学生
夕日(家がさいころみたい)
自転車で坂を下る十月は寒い
兄が大怪我をした(何針縫ったんだろうか)
自転車に轢かれたけれど友達の家に行った
怒号
心霊スポットで有名な橋
お化けにあったことがない
蛇の白い皮
狐が通りを歩いてる
二重にかかった虹
燃えた友達の家
連に仏像
コンテナヤード
小さい神社の隣にはコンビニがある
どんと祭
独り座って祭りを見る
独り座って祭りを見る
相対的に風を作りだす
車社会は煙草の煙を置いてきぼりにしてる
窓を開ければ耳障りな音楽は入ってこない
桜を見ては惚けた顔になって
まだ赤らみの消えない柔らかな畑が
俺にはあったんだろう
新築の匂い
誰かが階段を上がる音
まだ怖くなかったんだろう
すぐだ、もうすぐ
布団の中で聞き耳を立てるようになる
ヨセフの役をやった小さい子供は
小さい教会の上で沢山の子供たちと鐘を鳴らす
それと同時に遠く
の寺でも鐘が鳴るんだ
夜の合図だったのかなあ
昼間のその街に深い思い出はない
思い出はない
と言うのはとりあえずもう終わりにして
考えないようにしていた記憶達の埃を払ってあげよう
もうそこに厳しさは無いはずだから
ランドセルを橇にして下る
あの子に最近のブームを尋ねる
走った後の吐き気を必死に抑える
明日の天気を鉄塔で確認する
発狂した自転車軍団が坂を登り
露出魔がコートを開く
緑色のレイヤーがかかったような景色と
雪
あの大きい駐車場の大きな木は切り倒されて
切り株に座ってただただ話し続ける
その時間は永遠そのものだった
今だって いつだって
そいつと話せるんだ
それはとても嬉しいことだ。
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